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まーさん超訳『竹取物語』~くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝①~

昨日は、息子の小学校で、読み聞かせのボランティアがありました。

まーさんの担当は4年生。
少しお兄さん・お姉さんになった中学年の子供達に、こんなお話はどうかなと思い、読んだのがこれです。

おじいちゃんがおばけになったわけおじいちゃんがおばけになったわけ
(2005/06)
キム・フォップス オーカソン

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大好きなおじいちゃんを、急な心臓発作で亡くしたエリック。そのエリックのもとに、おばけになったおじいちゃんが夜な夜な現れます。「人がおばけになるのは、この世に忘れ物をしたから」――このことを知ったエリックとおじいちゃんは、その日から「おじいちゃんの忘れ物は何か」を探し始めます。そして・・・。

最後の場面で、まーさんは必ず泣いてしまいます。
今回も、読み聞かせの最中に子供達の前で泣いてしまわないかと、少し不安でしたが、かろうじて踏みとどまりました(^^ゞ(・・・ちょっと声が震えてしまったかもしれないデスが・・・)
もし機会がありましたら、皆様も手に取ってお読みになってみてください^^心に響く、とても良いお話です。

読み聞かせの後は、ボランティアメンバーと共に、3月の「6年生卒業おめでとうイベント」についての打ち合わせ。その後は、学校近くのこぢんまりとした割烹(一日一組限定。予約制)で、楽しくランチをいただきました。

美味しいお食事に盛り上がっていると、お店の女主人から「ウチで作っているオリジナルの日本酒があるから、ちょっと試飲してみる?」とのお言葉。「わあ~~いいんですか~~(喜)」と一同色めき立ち(笑)、まーさんも少しだけ試飲させていただきました。ものすごく!!美味しいお酒でした^^辛口で、まーさん好み。試飲、と言いつつ他のメンバーはぐいぐいと・・・う~む、昼間から良いのだろうか、いやいや良いのです、たまにはね・・・(^▽^;)


                   ◇


まーさん超訳
『竹取物語』~くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝①~



《あらすじ》
くらもちの皇子は、大変策略に長けた人だったので、朝廷には「築紫の国(福岡県)に湯治に参ります」と休暇を申し出る一方、かぐや姫には「玉の枝を取りに参ります」と言い、難波(淀川の河口)に下ったのだった。こっそり事を進めるために、わずかな近習だけを供とし、見送りの家来達すらも騙して、いかにも「皇子は船にて出発なさった」と見せかけ、実は三日ほどで港に戻って来たのであった。

かねてから準備していた通り、皇子は、その当時最高とされた鍛冶工匠(かじたくみ)をお召しになり、たやすく人が寄り付けない家を作り竈(かまど)を三重にも囲い、工匠らをそこに入れ、自らも同じ所にこもり、財産をすべて投入して、玉の枝の偽物ををお作りになった。

こうして皇子は、かぐや姫に言われたとおりの玉の枝を、寸分違わず作り上げてしまったのである。皇子は、出来上がった枝を密かに難波へ持ち出し、「今、船に乗って帰って来た」と芝居をし、たいそう苦しそうな様子でそこに座っている。自邸からの迎えも多く参上し、玉の枝を長びつに入れて覆いを掛け、皆で京へと持ち帰る。人々はどこで聞いたのか、「くらもちの皇子は優曇華の花(うどんげのはな)を持って京にお戻りになった!」と騒ぎ立てる。これを聞いたかぐや姫は、「わたくしは、この皇子にきっと負けてしまう・・・」と思い、心配で動悸がおさまらない。

こうしているうちに、くらもちの皇子が旅装も解かず姫の家にいらした、というので、早速翁がお会いになる。皇子は、「命がけであの玉の枝を持って帰って来ました。姫にお見せ申し上げて下さい。」というので、翁は文の結び付けてあるその玉の枝をかぐや姫にお見せになる。


いたづらに身はなしつとも玉の枝を手折らでさらに帰らざらまし

≪この身はむなしく終わってしまったとしても、

玉の枝を手折らずに帰ってくることがあったでしょうか

――決してそのようなことはなかったでしょう≫



かぐや姫は思わず、玉の枝にもこの歌にも、しみじみと心うたれてじっと眺めやっている。と、翁も慌ててやって来て、「くらもちの皇子は、あなたのおっしゃった玉の枝を、旅装のまま寸分違わぬ姿でお持ちになりました。この上は一刻も早く妻としてお仕え申し上げなされませ。」という。姫は思いがけない事態に物も言わず、頬杖をつき、たいそう嘆かわしげにうち沈んでいる。

くらもちの皇子は「姫よ、今さら何を言うべきことがありましょうや。」と、ずうずうしく縁側まで這い登ってくる。翁も「ごもっともです。あなた様は、お人柄もたいそう優れていらっしゃいます。」などという。かぐや姫は「結婚しろという親のお言葉を、お断りし続けるのが気の毒ゆえ、あのような難題を持ちかけましたのに・・・」と言い、皇子にしてやられたと、いまいましく思っている。気の早い翁は、もう寝室の中を整え準備などをする。





次回に続きます。



参考文献
*『日本古典文学全集8 竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語』(小学館)
*『岩波古語辞典』(大野晋 佐竹昭広 前田金五郎 編)




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No title

こんばんは。
中学生の頃、竹取物語のこの部分がテストに出たのを思い出しました。(^^)
蓬莱の玉の枝をくらもちの皇子が持って来た時のかぐや姫の心情を書け、という問題だったのですが、とーさんは思いつくままに答えを書き、ものの見事に間違えました。(^_^;)
それで古典の先生に確認したのですが、授業をそのまま問題にしてるから、お前授業きいてないだろ、と逆に怒られてしまいました。(^_^;)
言われてみると確かに授業の記憶がないんですよ。
一体、何をしてたんでしょうね?
お恥ずかしい話です。(汗)

Re: No title

アヒルのとーさん様

中学生の時のテスト問題を覚えておいでとは・・!!
素晴らしい記憶力で、ワタクシ心底、尊敬申し上げます(≧▽≦)
かぐや姫、絶体絶命・・という場面で、ここは面白いですよね^^

古典の時間、気を失っている??生徒さんは沢山いるように思います(笑)
ワタクシは国語と音楽の時間だけ、超絶的に張り切っていて
(あ、歴史も好きだったかも・・)
その他の時間はほぼ、気を失っていました~~(^▽^;)
(ていうか、目をサラのようにし、耳をかっぽじって聞いても、
ほとんど理解できなかったというのが、ほんとの所かもしれません・・・汗)
プロフィール

まーさん

Author:まーさん
息子と夫と私、考え方も行動もてんでバラバラな3人で暮らしています(笑)でも仲良しです。
音楽、映画、読書が好き。芸術鑑賞、外国語、旅行も好きです。ゆ~る・じゃぱんでは、日本大好きまーさんが暮らしのに漂う日本の香り・日本文化をゆる~く綴っていきます。

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