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子供にもわかる超訳!『雨月物語~青頭巾~』その3

昨日は忙しくて、更新できませんでした…(汗)
夜中に起きて、これを書いてます。
(しかし、夜中に『雨月物語』って・・・どうなの(怖))

では、続き、まいります。

 
うげつものがたり      まきのご
『雨月物語』  巻之五

青頭巾
(あおずきん)~その3~


 快庵禅師はこの話をお聞きになり、次のようにおっしゃられた。

「この世には、とても普通では考えられないような奇怪な話もあるものですな。

およそ人間の身に生まれながら、仏の無限に広い教えも知らず、おろかなまま、

心のねじ曲がったまま死んでゆく者は、度を越した愛情や、

悪い心の欲望に引きずられているものなのじゃ。

ある場合は、生まれ変わる前の前世の形である、けものの姿を現して

うらみ怒り、ある場合は鬼となり蛇となり祟りをなす、

そんな例は、昔から今にいたるまで数えきれないほどに多くある。

また、人が生きながらにして鬼となった例もある。

例えば中国では、楚王に仕えた女官は大蛇となり、王含の母は悪鬼となり、

呉生の妻は蛾(ガ)になった。

また、これも昔のことであるが、ある坊さまが旅の途中、みすぼらしい家に

泊まった時、その晩は雨風がはげしく、明かりひとつないわびしさに

寝つくことが出来ないでいると、夜更けに羊のなく声が聞こえた。

しばらくして坊さまの眠りをうかがいながら、しきりににおいをかぐ者がいた。

『あやしいことだ』と坊さまは見てとり、

枕元に置いていたつえを取って強く打つと、その者は大声で叫んでそこにたおれた。

この物音で、家のあるじの老女が出てきて、明かりでそこを照らしてみると、

若い女が倒れていた。老女は涙を流して女の命ごいをする。

仕方がない、その事件はそのまま打ち捨てて、その家から出発した。

しかしのちに、またついでがあって、その村を通り過ぎた時、田んぼの中で

人が大ぜい集まって何かを見ている。

坊さまも立ち寄って『何ごとであるかな』とたずねると、

村人が答えて

『鬼に化けた女をとらえて、たった今、土の中に埋めたところだ』

と語ったということだ。

しかしながら、これらは全部、女の話であって、男たるものがこうなったという話は

まだ聞いておらぬ。およそ女には、ねじまがったいやしい性質があるために、

このようにあさましい鬼・悪霊にも変身するのだ。

また、男でも、中国の隋の国の煬帝(ようだい)につかえた麻叔謀(ましゅくぼう)

という者は、子供の肉が好物で、人に隠れて人々の子供を盗み、

これを蒸し焼きにして食べたということがある。しかしこれは外国のあさましい

野蛮なならわしであって、ご主人のお話になったのとは違うようだ。

 それにしても、この村の坊さまが鬼になったのこそ、

前世からの決まっていた因縁というものであろう。

そもそもは修行もしっかりとし、徳も高かったのは、仏につかえることに

真心をこめていたからであるから、その少年を引き取りさえしなけれは、

立派な坊さまでいられただろうに――。いったん愛情欲望の迷路に落ちてしまえば、

迷いの炎が救いようもなく、強くさかんに燃え上がり、

ついに鬼となってしまったのも、

考えてみれは、いちずに思い込んで、まっすぐ、どこまでも貫き通そうとする、

もって生まれた性質のためであろう。

『心を解き放てば妖魔になるが、心を引き締め正せば仏の心を得ることが出来る』

という言葉があるが、まさにこの坊さまのような例を言うのだ。

もし私めが、この鬼をさとして、もともとの善き本心に立ち返らせることが出来れば、

それが今夜のおもてなしに対する、何よりのおかえしになることだろう。」

快庵禅師はこのような尊い志しをお示しになりました。



いやはや、一体禅師はこの後どうされるのか。
続きはまた明日。

*テキスト・参考文献『日本古典文学全集48 英草紙 西山物語 雨月物語 春雨物語』(小学館)


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息子と夫と私、考え方も行動もてんでバラバラな3人で暮らしています(笑)でも仲良しです。
音楽、映画、読書が好き。芸術鑑賞、外国語、旅行も好きです。ゆ~る・じゃぱんでは、日本大好きまーさんが暮らしのに漂う日本の香り・日本文化をゆる~く綴っていきます。

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